種じゃがいもを掘る&読売新聞取材

− クロコプロジェクト −

2007年11月5日

参加者:土屋会長、住田、黒岩(初)、大島、伊藤、木村、(読売新聞記者の田島様)

土屋会長の畑  芋掘り1  芋掘り2

種から植えたじゃがいもは、種芋から植えたじゃがいもよりも1ヶ月以上遅れて地上部が枯れ、芋ができました。小さな芋なので掘るのに苦労しました。当日の状況を紹介します。

赤いじゃがいも  黄色いじゃがいも  赤、緑、黄色のじゃがいも

この芋の種は、春に、種苗センターの米村信農場長にお分けいただいたものですが、出てきたじゃがいもの色に皆びっくりしました。赤いもの、黄色いもの…同じ種類とはとても思えません。後日、米村様に問い合わせたところ、種の品種は「キタアカリ」でした。種から育てると、このように、種類が違うかのようにばらついた芋ができるそうです。当然、種は実からでき、実は花からできます。その花の受粉の際に昆虫が周囲にある別品種じゃがいもの花粉を運んでくることがあるため…のようです。「芋から育てたじゃがいもと、種から育てたじゃがいもは、全く違うものだよ。」と、米村農場長は仰いました。

変わった形の芋  じゃがいも収穫の様子  じゃがいもの実

緑色のじゃがいもは、ただ単にマルチングのまま土寄せをしていなかったので、日光があたりソラニンが形成されたのでしょう。変わったじゃがいもの形も、土寄せをすると、もっと良い形のじゃがいもができるそうです。 野生種としての特徴が出てきたわけではありません。

量としては買い物かご一杯分も取れませんでしたけど、とても面白く、いい経験をさせてもらいました。40株ほど植えたうち、一株だけが実がつきました。この実からまた来年、実生じゃがいもに挑戦する予定です。

炭をばら撒く  読売新聞・田島記者  クロコの色の微妙な違い

土屋会長の畑にはこの時期、土壌改良に炭と木酢液をばら撒き、トラクターで耕すそうです。それだけで、ほとんど肥料は必要ないそうです。

さて、今日は読売新聞記者の田島様がクロコプロジェクトの様子を取材に来てくださっています。ふりーたいむ管理棟で、これまでのこと、これからのことをお話させていただきました。土屋会長がクロコを数種類出しました。色が少しずつ違っているのが解りますでしょうか?クロコは各家庭によりでんぷんの残り具合が異なります。よって、黒さ白さも変わってしまうのです。左が土屋会長のお母さんが作った(没後13年)もの、真ん中が海野さんのもの、右が黒岩時子さんのもの。これはとても良いサンプルです。昔ながらの擦り方、澱粉の取り方を行っているほど色が黒いのです。

取材風景  でんぷんのクロコが沈殿する  取材風景2

土屋会長が言うには、豆腐のオカラ部分であるクロコ、そしてデンプンをさらに精製する際に取れるクロコを、別に考える必要があるそうです。クロコに2種類あるというのです。確かに、その2種は食べ方が違っていたと聞いています。ちょっと混乱が激しいので、名前を変えたほうが良いのではないかと思いました。真ん中の写真、黒っぽく濁った層が、デンプンのクロコです。

私たちがクロコへの思いを熱く語る中、田島様はよくお受けとめくださったと思います。そして、11月7日の読売新聞朝刊に、大きく載せてくださいました。大変ありがたく御礼申し上げます。

この日の上毛新聞取材記事(2007.11.07)


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