種苗管理センター嬬恋農場を訪ねる

− クロコプロジェクト −

2007年 4月24日

嬬恋村政策推進課佐藤重雄様のお計らいにより、佐藤様、土屋会長、住田、小林、木村の5名で、独立行政法人 種苗管理センター嬬恋農場を訪ね、馬鈴薯の基礎知識・歴史についてや、馬鈴薯原原種農場から現在の種苗管理センターまでの変遷などについて、お話を伺いました。さらに施設群を見学させていただきました。

種苗管理センター嬬恋農場  米村信農場長と三澤孝調査役にインタビュー  塊茎(いも)は光が当たると緑色に

まずは米村信農場長と三澤孝調査役にじゃがいもの基礎知識や歴史についてや、種苗センター嬬恋農場についてのお話をお伺いしました。予備勉強をしておかずにお邪魔したのは少々まずかったのですが、丁寧にご指導くださって感謝しています。アンデス山脈で発生し、インドネシアを通ってきた、最初は観賞用であった…などなど、沢山お話してくださいましたが、じゃがいものうんちくについては 農林水産省じゃがいも豆知識のページ に譲ることにします。また、種苗管理センターの方は「じゃがいも」よりも「馬鈴薯」の言葉を多く用いられていました。よってこのページも二つの言葉が入り乱れたものになりますことをお許しください。

じゃがいもは光に当たると緑化し腹痛や下痢を起こすソラニンが形成されます。子供の頃、習ったことがいろいろと思い出されてきます。

じゃがいもの種  じゃがいも果実の断面図  実生じゃがいも

じゃがいもの種を初めて見ました。しかし、よく考えるとじゃがいもはトマトと同じナス科のグループなので、似たような花が咲き実がなるのはあたり前のことでした。この種も米村様から分けていただき、蒔いてみることにしました。この鉢のようにうまく芽が出るでしょうか?

電子顕微鏡  液体窒素タンク  超純水発生装置

その後、三澤様のご案内でセンター内を見学させていただきました。研究でお忙しいのに大変恐縮です。
○千万円する電子顕微鏡、液体窒素のタンク、超純水発生装置など、生まれて初めて見るものがいろいろあります。科学技術の最先端を垣間見せていただきました。

培養室  寒天培地で育成  ウイルスフリーの幼植物体

培養室では、ウイルスが分布していない茎頂組織(生長点)を無菌的に取り出して試験管の中、寒天培地で人工培養してウイルスフリーの幼植物体を作出し、これを増殖していきます。まさに、この培養室から原原種は生まれ、全国に発信していくのです。

病害検定室  特別な装置  ウイルスについての書籍

馬鈴薯は重要な畑作物ですが、種苗増殖率が低いうえ、ウイルス病、細菌病等の病害が伝染しやすく、種苗管理センターの歴史は、まさにウイルスとの歴史であったそうです。病害検定室ではまたここでしかない特別な装置がずらりとありました。本棚にもウイルスに関する書籍が並んでいました。

資料館  じゃがいもが並ぶ  説明する三澤様

奥にある資料館は昭和27年の庁舎として建てられたもので、54年前の建物です。中に入ってみると、そう広くはありませんが主な馬鈴薯品種の陳列、馬鈴薯についての説明などが掲げてありました。これはとても参考になります。近くを通った時は立ち寄って勉強させていただきたいと思います。

じゃがいもの実  アンデス赤  キタムラサキ

いもの実もありました。熟すと甘い匂いがするそうです。今年は、ぜひ食べて見たいものです。
変わった種類もありました。真っ赤っ赤のアンデス赤。キタムラサキは割ってみると中も見事に紫色でした。アントシアニンをふんだんに含んだ健康食品として脚光を浴びているのだそうです。また、馬鈴薯はリンゴよりもビタミンCが多く、船乗りが愛用したそうです。


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